第1王朝
B.C.3150〜2890
@ナルメル
古代エジプト初代ファラオ。ヒエログリフは鯰と鑿を示すもので「荒れ狂うなまず」と言う意味。それまで2つの地域に分かれていたエジプト(ナイル上流の上エジプトと下流の下エジプト)を初めて1つに統一したとされる。その根拠となっているのは「ナルメル王のパレット」という遺物。上エジプトと下エジプト両方の支配者であることが記されている。王名表やマネトーのエジプト史では初代ファラオは「メニ」となっており、「ナルメル」の名はない。「メニ」が「ナルメル」なのか次王の「ホル・アハ」なのかという議論があるがはっきり分かっていない。「ネイトヘテプ」という名の王妃がいた。
Aホル・アハ

おそらくナルメル王の息子と思われる。名前の意味は「戦う鷹」。上エジプトと下エジプトの境辺りのメンフィスに首都を構えた。
Bジェル

名前の意味は「救世主」。ホル・アハ王の後継者として57年間在位した。王妃はメリトネイト
Cジェト

名前の意味は「コブラの王」。ジェル王の息子で後継者であるが、ジェル王とジェト王の間に短期間ジェル王の王妃であるメリトネイトが女王として統治(または摂政政治)を行っていた可能性がある。
Dデン

名前の意味は「攻撃王」。別名はウディム。ジェル王とメリトネイト王妃の間の息子と思われ、メリトネイトが摂政を務めていた。初めて東方遠征を行った。
Eアネジブ

名前の意味は「安心は彼の心」。下のヒエログリフ心臓の形で「心」を示す。第一王朝の王達の墓はサッカラとアビドスで発見されているが、アネジブ王の墓はアビドスの墓郡の中で最も粗末で貧弱なものである。
Fセメルケト

名前の意味は「思慮深い友」。先王アネジブの石壺などに刻まれた名前を自分の名前に刻みなおしたりしていることから、先王から王位を奪ったのではないかとされている。その所業の報いか、在位中は様々な災害に見舞われたらしい。
Gカア

名前の意味は「彼の腕は振り上げられる」。第一王朝最後の王。