★★自宅アパート★★
スイス在住中は家具付きのアパート(マンション)を借りて住んでました。場所は市中心部からトラムで10分程度のライン川沿いにあったため、リビングから川が見える最高のロケーションでした。広さは80m2程度で間取りは2LDK。日本の住宅に比べると広々とした作りになってます。キッチンにはオーブンと食器洗い機が備え付けてありました。冷蔵庫、食器棚や保管棚など全て大きく、収納がたっぷりとってあって、大変使いやすかったです。

 自宅前の通り(ライン川沿い)  
 
   
 リビング  キッチンとダイニング
   
 書斎  寝室
   
 バスルーム  
   
 中庭  
 






★★物置(Keller)★★
地下には物置スペースがあり、1軒あたり4畳位の広さが割り当てられていました(施錠もできる)。スーツケースやスキー用品など、普段あまり使用しないものを保管出来ます。また気温が10℃前後とワインの保管に最適なので、どの家庭も地下にワインを並べていました。このようなスペースがあると部屋に物を置かなくて済むので、ただでさえ広い部屋が更に広々と使えます。有料でもう一つ物置スペースを借りることが出来て、そこにもめいっぱい詰め込んでいる家庭もありました。

 物置  






★★ゴミ★★
スイスのゴミ分別は徹底してます。というのも「ゴミ」は州指定のゴミ袋に入れて出さなけばならないのですが、このゴミ袋がバカ高いのです(一枚200円位!)。日本の半透明ゴミ袋よりは分厚いし紐付きで使いやすいですけど、そこまで高い原価はかかってないはずです。要するにゴミ袋代がゴミ回収料金ということらしいです。こうなるとみんな何とかリサイクルにまわして「ゴミ」を減らそうと努力します。回収は「ゴミ」が週2回、紙類が月1回、金属、木材、不燃物、ガラス等は随時予約、粗大ゴミは有料で予約、瓶、缶、ペットボトル、電池等は街のアチコチにあるリサイクル・ステーションに持って行かなければなりません。うちの近所では徒歩5分程のスーパーの前にあり、みんな買い物ついでに缶などを捨ててました。

 指定ゴミ袋  
 
   
 リサイクル・ステーション  
 






★★Gratis(無料)★★
道端に不要となった品物を置いておき、このような表示をしておくと、通りがかりの人が欲しい物があれば持って行きます。うちも帰任の引っ越し前に色々置いてみました。日本で使えない電気製品とか旅行鞄とか。結構すぐ持って行かれてました。中古品ですがまだ使えるし、物価の高いスイスでは、無料ならとりあえず貰っておこうとなるみたいです。家も広いから置く場所にも困らないし。

 Gratisで古本が置いてありました








★★洗濯★★
アパートには地下に共用の洗濯室が2つあり、洗濯機は各家庭にはありません。洗濯室の扉に予約表が貼ってあり、使用したい日の欄に自分の名前を記入します。日曜日は使用禁止です。最初は不便かなと思ってましたが、慣れると大したことなかったです。気分的によその人と同じ機械を使うのが嫌という人には厳しいかも。そういう人は各戸に洗濯機のあるアパートも少数ですがあるので、そういうアパートを選んでいたようです。予約方法はアパートによって様々で、曜日で最初から決められてるところもあり(〇〇さんは月曜日、××さんは火曜日という感じ)、それはちょっと不便かな〜と思いました。自分の曜日に用事があって洗濯出来なかったらその週は洗濯出来ないことになっちゃいます。うちのアパートは半日単位で予約出来て、皆さんだいたいたっぷり貯めてまとめて洗濯しているようで(洗濯頻度は少ない)、希望した日に予約がとれないということはほとんどありませんでした。ちなみに洗濯物をバルコニーに干すのは街の景観を損ねるので禁止です。洗濯室にはドイツ製のドラム式洗濯機と強力乾燥機、物干しスペースと送風機が備えてありました。

 洗濯室  
   
 予約表  
 


予約表内容

 日付  午前 午後 
   
2    
3    
4    
   

使いたい日に自分の名前を書く。午前と午後両方取ることも可能。





★★日曜日★★
ほとんどのスーパーやデパートは日曜日はお休みです。レストランもお休みのところが多いです。平日も夜7時には閉まってしまうし、24時間営業なんてあり得ないです。最初の頃は日曜日に買い物に行けず困ったことがありましたが、慣れてくると土曜日に日曜日の分も購入するとか色々工夫するようになり、それ程不自由は感じなくなりました。日曜日は街に出てもお店がやってないので閑散としてます。マクドナルドなど一部のお店しかやってません。







★★入居者心得★★
アパートの入口の掲示板にHausordnung(入居者心得)という紙が張ってありました。とにかく細かいことが色々決められていてビックリ。日曜日は掃除洗濯ダメ、お風呂は夜10時以降はダメとか!郷に入っては郷に従えということで一応守って生活してました。時々、守らない人がいると管理人から手紙が回ってきます。「最近日曜日に洗濯している人がいます。やめましょう。」とか。スイス人は騒音をひどく嫌います。ちなみに日曜日はキリスト教では「安息日」という考えがあり、ゆっくり静かに過ごしたいようです。入居者心得の詳細はこちら







★★テレビ★★
テレビはケーブルテレビでスイスの他、ドイツ、フランス、オーストリア、イタリア、スペイン、ロシアの放送など60チャンネル程ありました。英語の放送はCNNBBCだけでした。日本語は無しです。この中ではやはり英語が一番分かりやすいのでいつもCNNを見てました。24時間やってるので、同じニュースを何度かやることもあり、1回目に聞き取れなかった部分が2回目には分かるようになることもありました。時々ドイツ語の勉強のためということでドイツ語の放送も見ました。日本のニュースはインターネットのニュースサイトなどで見ていました。日本の衛星放送を契約して受信するとか、日本に設置したサーバーを介して、ネット経由で日本のテレビを見る方法はありましたが、費用がかかるし数年間の我慢なのでやりませんでした。でも毎日英語やドイツ語の放送ばかり見ていると、時々日本語の放送が恋しくなり、日本にいる家族に日本のテレビを録画してもらって、時々送ってもらってました。「サザエさん」と「笑点」が妙に懐かしく感じたのは海外に住んでたせいでしょうか。他にタモリ倶楽部、世界遺産などあまりタイムリー性のない、後から見ても楽しめる番組を録画してもらいました。これが届くと嬉しかったですね〜。あと、日本の衛星放送を受信しているホテルが世界各地にあるので、旅行に行く時は受信しているホテルをわざわざ選んだりしてました。また、スイスやドイツの放送で、日本から輸入された番組(ドイツ語吹き替え)がいくつかありました。アニメでは「NARUTO」、「ニルスの不思議な旅」(古い!)をやってました。あとバラエティで「風雲たけし城」(これも古い!)をやってて、ビックリ!これは、ドイツ語訳というより、画面に合わせて独自のナレーションをつけている感じでした。








★★暖房★★
冬の外気温は氷点下のことも多く、本当に寒い(風はあまりないのでシンシンとした寒さ)のですが、室内は25℃と快適です。自宅アパートは床暖房で、どの部屋も室温は一定していました(家の中で温度差はない)。家の中では半袖でも平気なので油断してしまいますが、外に出る時は完全防寒して出かけないと凍えます。冬は天気も曇天が多く、日も短くて気分も暗くなってしまう感じです。







★★お正月★★
ヨーロッパではクリスマスは盛大に祝いますが、お正月はそれ程盛り上がりません。休日は1月1日だけで2日から仕事だし、通常の日曜日とあまり変わりありません。一応大晦日にはカウントダウンで花火が上がったりしてましたが、お正月はとにかく静かでした。テレビも日本のようにお祭り騒ぎの正月番組などはありません。 コンサートとかサーカスとかそんな番組がいつもより多かったかなという程度。ウィーンフィルのニューイヤーコンサートは生中継してました。お昼に見るのは初めてでした(日本でも毎年中継してるけど時差の関係で夜になるので)。







★★食べ物★★
スイスといえばチーズのイメージがあると思いますが、酪農が盛んなので確かにチーズは多種多様。色々試しましたが、一番単純なカマンベール・チーズが一番好きでした。食材は豚肉と鶏肉中心に購入してました。豚肉は脂身があまりなくて硬いです。鶏肉はとても美味しかったです。魚はあまり売ってないので、フランスまで買出しに行ってました (車で15分位で国境)。野菜はほとんど輸入のようでした。茄子やキュウリはやたらとデカいです。もやしが日本で30円程度の量で200円位してました。卵はとても高い(10個入りで500円位)のですが、黄身の濃い美味しい卵で、「美味しくない安い卵」はなかったです。日本の食材はチューリッヒまで行くと、日本人経営の日本食材のお店があり、たまに買いに行ってました。輸入品になるので値段は高いですが、他では絶対入手出来ない品も多数あり、見てるだけで楽しくなりました。冷凍納豆、えびせん、カップ麺など色々買いましたが、値段が高いので我が家のご馳走でした。お米は普通のスーパーでも売ってますが、日本の米じゃないので、味はイマイチ(リゾットなどに使う)。一時帰国の度に米を買い込んで持って帰ったり、日本から家族や友達が遊びに来る時に米を持ってきてもらったりしてました。また、市内にかなり大規模な中国食材のお店があり、そこには中国だけじゃなくて韓国や日本の食材も少し(うどんとか)売ってたので、かなり活用しました。







★★スーパー★★
スーパーは朝8:00からやってて夕方6:30には閉店です。店によって違いはありますが、駅前のスーパーなど特別な場所以外はだいたいそんな感じです。日曜日はお休みです。最初の頃は油断して買い物に行き損ねたことがありました。スイスには以前「閉店法」という法律がありそれで6:30閉店が義務づけられていたそうです(独占禁止のため皆平等に閉店する?!)。 今はその法律はなくなったらしいのですが、その名残で6:30には閉店する店がほとんどです。レジ袋はなく、みんなマイバッグ持参でした。一応、無料で薄くて小さいビニール袋はあるのですが、それに色々入れたら破れてしまう程薄いです。有料(30円位)で大きな紙袋を買うことが出来て、マイバッグを忘れた場合などに購入出来ます。みんな買い物カートを持っていて、とても便利そうなので、私も買いました!ビールやワイン、ジュースなどの重いものを買う時重宝しました。日本のものより大きくてたくさん入ります。帰国後も使ってます!

   
 ドイツ製の買い物カート  
 






★★★★
スイスの水道水はミネラル分満載の硬水です。特にカルシウムが多くて、鍋などそのまま使うと底が真っ白になります。そこで、カルキ分を除去するためBRITAの浄水器を使っていました。濾過後の水を冷やして飲み水や調理に使ってましたが、水の味はとても美味しかったです。市販のミネラルウォーターは炭酸入りが主流で、みんなその方が好きみたいでした。







★★医療★★
物価の高いスイスでは当然医療費も高いです。医療のシステムは日本とは若干異なります。まず体のこと全般を診るファミリードクターを近所に探し、ファミリードクターから各専門医を紹介してもらいます。病院は予約が必要で、まずファミリードクターのアポをとり、ファミリードクターから専門医の紹介を受ける時同時に専門医の予約をしてもらえます。イースター休暇明けなど、混んでいる時期は、予約が1〜2週間とれないこともあり、専門医に診てもらうまでに長い時間を要してしまうこともあります。急ぐ時などファミリードクターを通さずに専門医に直接かかることも可能ですが、あまりいい顔はされません。医療保険は外国人含め全員が加入しなければならず、保険会社は民間の会社です。どの会社のどの保険にするかは、金額や保険内容などをみて自由に選べます。歯科治療に保険が利かない場合もあるので注意が必要です。診療費や薬代は後日郵送されてくる振り込み用紙でまず全額を振り込みます(診察時に窓口で払うということはありません)。支払い後に診療内容と支払い金額を保険会社に提出すると、保険適用の分だけ自分の口座に返金されます。医療費は、保険の適用可否に関わらず、年間決まった額(私の入っていた保険では約3万円)までは自己負担となります。それを超えた金額は、保険適用の診療内容であれば全額、あるいはほぼ全額保険で賄われます。この辺の決まりも各保険によって異なります。薬については完全に医薬分業になっており、病院で処方箋をもらい、薬局で薬剤師から薬をもらいます。薬局は街のあちこちにありますが、日本の「ドラッグストア」のような形態の薬局はなく、調剤薬及び一般薬(処方箋不要の薬)、あとはせいぜいコンタクト洗浄液やハンドクリーム等の衛生用品が少し置いてある程度です。薬をもらう際に薬剤師から服用方法について詳しく説明されます。箱単位で処方され、箱には患者の氏名、薬局名、服用方法などが印刷されたシールを貼ってくれます。添付文書が入っており、ドイツ語、フランス語、イタリア語の3種類で書かれています。英語はありません。スイスの公用語なので病院の先生はこの3カ国語はしゃべれますし、英語もたいがいしゃべれます。添付文書の内容は日本とほぼ同じで、成分の内容、用法、用量、副作用、保存方法等です。

 街の薬局(Apotheke)  







★★携帯電話★★
日本のものに比べてかなり小さくて、機能も最低限のものしかついていませんでした。使用していたのはプリペイド式で、KIOSKやスーパーでクレジット(レシート)を購入して、レシートに記載された数字(10桁程度)を電話機に入力すると、その料金分通話やメールが可能です。ヨーロッパの他の国でも利用出来て便利でした。日本やアメリカでは使えません。

 







★★★★
バーゼルにも一応桜がありました。日本のように桜並木のようなものはなく、単独で街にチラホラと植わっています。ただ「桜を愛でる」という文化はありませんので、桜が咲いても散っても誰も特別気に留めないという感じです。








★★動物園★★
バーゼル動物園は市中心部からトラムで10分程の場所にありました。思ってたよりは大規模でしたが日本の動物園に比べるとかなり小さいです。ヨーロッパ最古の動物園だそうです。

   


  





★★無料新聞★★
バス停や駅前など街のあちこちに無料の新聞が何種類か置いてありました。広告収入で作られているので読者は無料なのです。さすがに広告の数は多かったですけど、ドイツ語の勉強になるので毎日貰って読んでました。

 新聞スタンド








★★フランスのスーパー★★
車で15分程行くとフランスとの国境です。フランス側の街はサン・ルイSt.Louisで、ここにかなり大規模なスーパーがありました。スイスに比べて魚介類が豊富に置いてあり、値段も少し安いし、味も美味しかったので、よく買いに行きました。国境には、高速道路の料金所のような検問所があり、車でも徒歩でも、パスポートを提示すると通過できます。殆どの場合、パスポート提示なしでも通過できるほどで、最初は緊張していたので拍子抜けしました。ただし帰りにスイスに再入国する場合、税関の食品持込制限があり(肉は何KG以内とかワインは何本以内とか)、超過していると課税されてしまいます。見つからなければいいですけど、一度積荷を調べられて、超過料金を2000円位支払ったことがあります。せっかく安く仕入れたのに高くついてしまいました。めったに国境で止められることはないんですけど、東洋人は目立つので要注意です。それ以来規定を超過しないように気をつけて買い物してました。

 国境  
 
   
 豊富な品揃えのスーパー  

    





★★ライン川で水泳★★
夏になるとみんな海水浴のごとく川で泳ぎます。海のない国ですからこれがビーチ代わりなんでしょう。しかしライン川は流れがかなり早く、「泳いでいる」というよりは「流れている」という感じです。荷物を入れて密封すると浮きになるようなオレンジ色のバッグがあってみんなそれをつけて泳いでました。岸には何ヶ所か砂利や砂地になっていて、水から出入りしやすい場所があります。岸に上がる場合は、流れが速いのでかなり前から岸に向かわないと、目的の場所で上がることが出来ません。大きな船も通り過ぎますので危険もあります。一応「船は真ん中、人は端」と決まってましたが、大きな船が通るとかなりの波がたつし、怖いな〜と思って見てました。でもみんな楽しそうに泳いでました。

  





★★クリーニング★★
値段は日本の倍近いし、時間も1週間かかります。下手すると1週間経っても出来てないことがあり、日本のように当日仕上がりなんてありえないです。日本ほど汗もかかないので、使用頻度は少なかったです。







★★横断歩道★★
信号のない横断歩道に歩行者がいたら、車は必ず止まってくれます。歩行者が最優先なのです。一度スピードを出していた車が超急ブレーキで止まってくれたんですけど、後続車が間に合わずにぶつかられてました。そこまでスピードが出てたら止まらなくてもと思いましたが、スイスでは歩行者が一時不停止の車を通報すれば罰金になるそうで、歩行者が一人でもいたら止まるようです。日本の道路交通法でも、横断歩道に歩行者がいたら車は止まることなっているはずですが、実際には止まってくれる車は少なくて、歩行者の方が待っているというのが現状でしょう。一時帰国時に、いつものくせで横断歩道を渡ろうとして、止まってくれなかった車に轢かれそうになったことがありました。







★★照明★★
室内の照明は電球を使った間接照明で、ホテルの部屋のように薄暗い感じです。バスルームだけは蛍光灯で明るかったです。瞳の色が薄い白人はまぶしさに弱いのか、夏場はサングラスをしている人が多いし、部屋の照明も薄暗い位でちょうどいいようでした。電球は240Vの高電圧のせいか、電圧が安定しないのか、頻繁にブチっと切れます。頻度としては1〜2ヶ月に1回はどこか切れて交換していたような気がします。

 





★★バーゼル美術館Kunstmuseum★★
創設1662年の歴史ある市営の美術館です。貴重な美術品が散逸しないようにと市民の力で作られました。かなり見応えあります。ちょうど赴任直前にNHKで詳しく紹介されていたので、DVDに録画して持って行きました。また、一度アメリカ人の友人に誘われて、美術館のガイドツアー(英語)に参加したことがあり、妙に知識が増えてしまいました。バーゼル在住中は数え切れない程行きました。美術館はいつもすいていて各部屋に長椅子が置いてあるのでみんな座ってじっくり鑑賞してます。小学校の社会見学みたいなのもよくいました。閉館の1時間前には入場料が無料になります。ということで前述のアメリカ人の友人は、毎日無料になってから入り、1日1部屋鑑賞し、2週間程かけて全部見たと言ってました。










★★ミュージアムナハトMuseumnacht(夜通し美術館)★★
毎年1月頃開催のイベントです。市内の美術館、博物館がオールナイトで営業、各美術館を巡る「美術館バス」が夜通し運行されます。バス代(乗り放題)と美術館入場料(入り放題)が含まれているチケット(1万円位)を購入して美術館巡りが出来ます。地味ですがなかなかの盛り上がりを見せるイベントです。 ちなみに「Nacht」はドイツ語で「夜」の意。







★★夏休み★★
夏季には個人経営のお店や病院などがかなり長い夏休みをとります(2週間以上)。病院がそんなに長く休むと、患者は困ると思うのですが、その期間は、電話すると留守番電話になっており、「○月○日〜○月○日はお休みなので、休みが終わってから電話して下さい。緊急の場合は次の病院に連絡して下さい。Dr.○○、電話番号××××」というようなメッセージが流れます。持ちつ持たれつでお互いに休み中はお互いの患者を診ることになっているようでした。ちなみに電話番号を正確に聞き取るのが慣れないとちょっと大変でした。というのも10桁の番号を「012・345・67・89」というように4つに分けて言うのですが、このうち最後の2つが曲者なのです。日本語にすると「〇一二・三四五・六十七・八十九」のようになり、最後の2つは数字の羅列ではなく、2桁の数字とするのです。ドイツ語では2桁の数字は一の位を先に、十の位を後に置きます。六十七の場合「Sieben(7)und(&)sechzig(60)」(七と六十)となるので、ぱっと聞いた感じは「67・89」が「76・98」に聞こえてしまいます。電話番号を間違えると大変なので、何度も留守電を聞いてメモして確認しました。







★★映画★★
2006年5月頃、「ダ・ヴィンチ・コード」が上映されてました。確か世界一斉公開だったと思います。市内の何箇所かの映画館でやってましたが、ドイツ語吹き替え版の所とオリジナル音声の所がありました。ドイツ語吹き替え版の映画館の方が混んでました。英語の方がまだ分かるだろうと思い、オリジナル音声の映画館に行きました。見てみてビックリ、字幕がドイツ語とフランス語の2行になっていて、ちょっと鬱陶しい!また、物語はパリのルーブル美術館から始まりますが、フランス人同士の会話のシーンは英語ではなくはフランス語なのです。アメリカやイギリスで見ればそこに英語の字幕がつくのでしょうけど、スイスではドイツ語字幕のみになりました(フランス語の会話なので当然フランス語字幕はなし)。私はフランス語は分からないし、字幕のドイツ語はさっさと読まないとどんどん次に行ってしまいます。まだドイツ語を勉強し始めて数ヶ月で文章を素早く読むのは無理でした。まあ原作を読んでいるのでだいたい分かるという感じでした。とりあえず楽しめました!







★★夏時間★★
スイスの標準時間はCET(中央ヨーロッパ時間)で、3月の最終日曜日から10月の最終日曜日までの期間は「夏時間」となります。時間の切り替えは、生活にあまり支障がないように夜中に行われますが、特にお知らせや案内があるわけでもないので、自分で気をつけていなければいけません。電波時計は自動的に切り替わりますが、それ以外は自分で直さなければいけないので、その日は家中の時計を直して回りました。時間が進む夏時間への切り替え時にそれを忘れていると電車や飛行機の時間に遅れてしまったり、遅刻したりとかなり生活に支障を来たします。冬時間に切り替わる場合は時間が遅れるだけなので、それ程重大な事態にはならないでしょうけど。日本で夏時間を導入するとなったら、こんな簡単にはいかないだろうなと想像されます。時間切り替え時にはきっとテレビ、ラジオ、宣伝カーなどありとあらゆる手段を使って周知徹底に努めることになるでしょう。







★★兵隊さん★★
スイスは「永世中立国」というのは有名ですが、れっきとした軍隊がある「武装中立」ということはあまり知られていないかもしれません。どこも攻撃しないし、攻撃されればよそに頼らず自力で国を守るということで、そのために徴兵制度があります。一定の年齢の男子に兵役義務があって、不定期で訓練に召集されます。兵役の間(数週間)は職場離脱となりますが、雇用主もそれ優先させる義務があります。そしてその民兵達は、有事の際には即臨戦態勢で集結出来るように、武器(自動小銃)を家庭で保管しています(弾薬は軍が保管)。大戦中や冷戦時代ならまだしも、今時スイスを攻撃するような国や組織があるとも思えないですけど、中立ゆえに国防の意識は常に高くということなんでしょうか。時々街や電車で、軍服を着てライフルを背負った兵隊さんを見かけることがありました。兵役の行き帰りなんでしょうけど、電車の網棚に手荷物を置くようにライフルをヒョイっと載せてる姿を見たときはちょっとビックリしました。







★★★★
スイスでももちろん雨は降りますが、降ってても傘をささない人も多く、窓から外を見て道行く人が誰も傘をさしてないので、傘を持たずに出たら結構雨が降っていたということが何度かありました。日本のように長い時間雨が降り続くことはあまりないので、ちょっと待てば止むし、空気が乾燥しているので、濡れてもすぐ乾くということもあると思います。







★★★★
子供の躾は全般的にとても行き届いている印象です。電車の中等の公共の場所で騒いでいる子供はほとんど見かけませんでした。スイス人は特に騒音を嫌いますので、周囲に迷惑をかけないように厳しくしつけているようです。おいたをした子供の頭をバシっと叩いて怒っているママさんを見かけたことがあります。痛そう!そこまで強く打たなくてもと見てて思いましたが、そうやって子供はやっていいことと悪いことを覚えていくのかも知れません。躾と言えばペットの犬の躾も完璧です。きちんと訓練所で飼い主とともに訓練してから飼うそうで、どの犬も盲導犬のようにおとなしいです。電車やレストランも一緒でほとんど家族です。ちなみに電車等の公共交通機関に乗る場合、犬の分も乗車賃を払います。金額は子供料金(大人の半額)と同じです。

 トラムの券売機(右側が半額の子供&犬料金)  
 






★★ネスプレッソ★★
スイス製のエスプレッソ・マシーンです。ネスプレッソはネスレ系列の会社。コーヒーのカプセルをセットしてボタンを押すだけで淹れたてコーヒーを楽しめます。豆から作る通常のコーヒー・メーカーに比べるとコーヒーの値段は高いのですが、操作が圧倒的にラクです。ネスプレッソの店舗ではコーヒーの試飲が出来て、色々説明を聞いてさんざん迷った挙句買ってしまいました(なかなか決断出来ず3日程お店に通いました)。スイス在住中は毎日おいしいコーヒーを楽しみました。しかし日本に持って帰っても電圧が違うため使えないのです。消費電力が1000W以上で、通常の変圧器では耐えられないし。ということも分かっていたのですが、それでも欲しかったので購入!結局帰国時には知り合いに譲ってきました。そして帰国後最初はドリップで入れて飲んでたんですけど、ネスプレッソで入れたコーヒーが恋しくなり、とうとう日本仕様のネスプレッソ・マシーンを購入してしまいました。

 






★★クリスマスWeihnachten★★
12月はクリスマスで大いに盛り上ります。街の広場にはクリスマス・マーケットがたち、グリューワインGrühwein(ワインに香料やフルーツを入れて煮込み、熱い状態で飲むワイン)を飲んで温まります。寒い12月に外で飲むこのホット・ワインがとても美味しく感じました。各家庭でもツリーやリース、サンタなどのクリスマス飾りを飾ってとても華やかです。電飾ギラギラの派手なのではなく、どちらかというと地味でほのぼのとした飾りでした。

   
 






★★ファスナハトFasnacht(謝肉祭)★★
キリスト教の祭典です。四旬節(復活祭の46日前=灰の水曜日から復活祭の前日までの期間)は節制(古くは断食)しなければならないので、その前にたっぷり食べてドンちゃん騒ぎをするということから始まったそうです。バーゼルのファスナハトは「灰の水曜日」後の月曜日から3日間です(復活祭は春分の日の後の最初の満月の次の日曜日となっており、毎年時期が異なります)。ファスナハト初日は、夜明け前の午前4時から始まる「モルゲンシュトライヒMorgenstreich(朝の悪戯)」で幕を開けます。派手に仮装した行列がピッコロと太鼓を大音響で鳴らしながら街中を練り歩きます。モルゲンシュトライヒではペイントされた大きな灯篭を引いてまわり、暗闇のなか幻想的な雰囲気に包まれます。期間中はコンサートや仮装行列で盛り上がりまくります。ファスナハトはキリスト教の祭典ですが、実際にはキリスト教以前からの土着の風習も混ざり合って、大きな音をたてて冬の悪魔を追い払い、春の訪れを祝うお祭りとして定着しているそうです。







★★秋のメッセHerbstmesse★★
毎年10月頃、数週間に渡って街のあちこちの広場に特設遊園地が作られます。屋台やお店も出てなかなか華やかです。期間が終わると全て撤去されます。スイスに常設の遊園地はありませんので、子供達も大喜びです。乗り物は1回約500〜800円程度でした。「Herbst」はドイツ語で「秋」の意。

   







★★渡し舟★★
ライン川の数箇所に渡し舟があります。動力は「川の流れ」というエコな渡し舟です。川を渡したワイヤーと舟がつながれていて、水の流れを舟が受けると向こう岸に向かって動き出す仕組みです。中世の絵にも現在と同じ場所に渡し舟が描かれていて、かなり歴史があるようでした。









★★大雪★★
2006年3月、記録的大雪(一晩で積雪40cm)で街中銀世界になりました。バーゼルでは、普段それ程たくさん雪は降らない(降っても短時間で積もることはあまりない)ので、大雪には慣れておらず市内交通はマヒ状態、空港も閉鎖されてしまいました。後輪が滑って進まなくなってる車もアチコチで見られました。








★★選挙★★
スイス在住中に何度か選挙が行われていました。議員選挙や国民投票、住民投票(スイスは直接民主制が機能しており、議会決定に不満がある場合など、国民投票が行われ、その結果は議会より優先されます)など色々ありましたが、外国人の私達には選挙権はありませんのであまり興味無しでした。見ていて思ったのは、とっても「静か」ということでした。日本のように大音量で街を巡る選挙カーもありませんし、街頭演説もありません。報道や街中に貼られたポスターで選挙があるということが分かるという感じでした。そう言えば選挙に限らず、街にスピーカーを通した大音響というものは皆無でした。人々の声や交通の音は聞こえますが、うるさい「音」はありません。日本に久しぶりに一時帰国した時、街の音(パチンコ屋の音や商店が流している音楽や宣伝、マイクを通した声など)が妙〜にうるさく感じました。







★★聖エリザベート教会St.Elisabethen Kirche★★
街の中心部にある教会。毎週水曜日のお昼に教会コンサートをやってました。無料(寄付をして帰ります)で予約なども不要なので、気が向いた時にふらっと立ち寄れてよかったです。演奏者は一応プロの演奏家のようでした。教会で聞く音楽はとても美しい音色です。









★★バジリスクBasilisk★★
街の名前の由来でもあるバーゼルのシンボルです。想像上の生物で、睨むだけで相手を死なせるという恐ろしい力を持っていたとされています。街のあちこちにバジリスクの像がありました。

   
   
 自宅アパートの入り口にもいました  
 






★★三国国境のモニュメントDreiländereck★★
スイス、ドイツ、フランスの三国の国境が交わる地点(ライン川の中)で、モニュメントが建ってます。3枚の三角形の羽にそれぞれの国旗が描かれていて、三角形の頂点がそれぞれの国の方向を示しています。ドイツ語で「Drei」は3、「Länder」は国(複数形)、「Eck」は角、頂点の意。「ドライレンダーエック」と発音します。

 








★★大聖堂Münster★★
ライン川沿いの高台にある教会です。起源は12世紀頃まで遡ると言われていますが、バーゼルの街は1356年に大地震に見舞われており、その時に一度倒壊。15世紀に新たに建立されました。







★★城壁跡★★
中世に街の周りを囲っていた城壁の一部(見張り搭の部分)があちこちに残っています。

 St.Alban Tor  Spalen Tor







★★市庁舎Rathaus★★
真っ赤な市庁舎は16世紀の建造です。









★★スイス国鉄(スイス連邦鉄道)★★
スイス国鉄はSBB(ドイツ語)、CFF(フランス語)、FFS(イタリア語)という略号で表されます。国内全域にくまなく張り巡らされた鉄道網は、どこに行くにも便利。時間もほぼ正確です。バーゼルSBB駅のすぐ西側に隣接してフランス国鉄SNCFの駅があり、トラムで15分程行った所にはドイツ国鉄DBの駅があります。国境の街バーゼルならではです。
鉄道の駅には日本のような改札はなく、電車の車内で検札があります。切符を持たずに乗って検札でバレると高額罰金です(その場で現金を払うわけではなく、振り込み用紙を渡される)。長距離電車は必ず検札がありますが、近距離のローカル路線ではたまに検札がない場合もあります。街中を走るトラムやバスでは通常検札は省略されているのですが、抜き打ちで検札が入ります。有効な切符を持ってないとやはり高額罰金。検札はないだろうと高をくくって無賃乗車するのは無謀です(罰金額は通常運賃の50倍以上)。

SBB : Schweizerische Bundesbahnen
CFF : Chemins de Fer Federaux Suisses
FFS : Ferrovie Federali Svizzere
SNCF : Societe Nationale des Chemins de fer Francais
DB : Deutsche Bahn


 バーゼルSBB駅  バーゼルSNCF駅
   
 バーゼルDB駅  電車車両








注)スイスの通貨はスイスフランですが、文中では当時のレートで日本円に換算した値を記載してあります